かぷら

まちをつなぐ、人をつなぐ、かずさを楽しむためのアンテナマガジン

伝えたい歴史、残したい文化がある

夢は大きく、鯉に恋する男

勝忠男

人形の勝代表 勝 忠男氏

昭和30年代後半、木更津駅西口に装飾品店「勝造花」を設立。八幡製鐵(現:新日鐵住金)が完成した昭和42年、繁華街と化した西口周辺で飲食店の装飾を手がける。翌年、装飾の延長として、ひな人形販売を開始。現在は東口に移転し、老舗の人形専門店として、確かな品質を届けている。

 

万里の長城にて

世界の子どもたちが元気になるようにと願い、万里の長城にて長年の夢を遂げる

 

守り続けていきたい、 日本の伝統行事

 その本心は、日本の文化を守り続けたいという強い志にある。五十年余、節句人形業界に身を置く「人形の勝」代表の勝氏は、「兄弟五人で育ったけれど、家には鯉のぼりが無くてね。節句の時期が来て、近所の友達の鯉のぼりが泳ぐと実にうらやましかった」と幼少期を振り返る。そんな強い憧れもあってか、生命力が強く立身出世の象徴とされる鯉のぼりへの想いは深い。

 アクアラインが開通して間もない1998年、木更津市観光協会の呼びかけと日本道路公団協力のもと、16mのポールを海ほたるに設置。5月に世界で3番目に大きい全長22m、口径1.5mもあるオリジナルのジャンボ鯉のぼり「ゆうゆうくん」を掲揚した。東京湾の海風をはらみ、五月の青空に悠々と泳ぐその姿に子どもたちは喜んだ。また、その眼差しは国内だけにとどまらない。小ぶりながらも3mと2mの鯉のぼりが、世界で初めて中国の「万里の長城」で揚げられ、観光客を魅了した。その陰には、節句文化を残したい、子どもに夢を託したいという想いが込められており、世界各地で揚げたいという勝氏の夢が実現したものでもあった。一専門店の役割を完全に超えているが、日本の文化を守り伝えたいとその先頭を走っているのが勝氏と言っても過言ではないだろう。

 

ゆうゆうくん

世界で3番目に大きい鯉のぼり「ゆうゆうくん」。海ほたるで泳いだその姿は全国ニュースに

「人形の勝」が届ける 節句のこころ

 赤ちゃんが生まれて初めて迎える正月は、男児には厄払いの破魔弓、女児なら無病息災を願う羽子板を、また節句の時期には毎年人形を飾り、子どもの健やかな成長を願うという素晴らしい風習がある。江戸時代から続く文化をしっかりと受け継ぎ、節句文化伝承の一助を担うものとして、人形の勝では、今年も「大ひな人形博」を1月11日から、引き続き3月9日から「大五月人形・鯉のぼり博」を開催。350坪の大広間に300種類以上の節句人形たちが並ぶ。首都圏最大級のスケールで、初節句を迎える家族連れや日本文化に触れたいと訪れる外国人に節句を伝えている。「大切にして欲しいね。今年はどんな子に人形を届けられるのか楽しみだよ」目を輝かせながら語る勝氏は、人形ではなく節句を売っているのだとも言う。節句にはすべての人々の幸せな人生への憧れと長寿の願いが込められているのである。

 

強く、逞しくあれ!
子どもの成長を願って祝う、端午の節句

人形の勝 読者プレゼント 

人形の勝

 

 


 

大五月人形・鯉のぼり博